横浜市港南区にあるニュートン動物病院です。(上永谷駅 徒歩4分) 大切なペットの健康の不安など、お気軽にご来院、ご相談下さい。

お問い合わせ・ご予約 045-847-3405オンライン予約
お問い合わせ・ご予約 045-847-3405オンライン予約

横浜市港南区にあるニュートン動物病院です。(上永谷駅 徒歩4分) 大切なペットの健康の不安など、お気軽にご来院、ご相談下さい。

病気について

循環器について

5kgの動物では270ml(猫)から450ml(犬)の血液がからだを循環しています。その血液は、全身に酸素と栄養分、ホルモン、老廃物などを運ぶ重要な役割を担っています。その血液を全身に送り出すのが心臓、その血液に混じった老廃物を濾過するのが腎臓です。

年齢を重ねると心臓と腎臓は衰えてきます。その衰えをカバーするために、心臓と腎臓にはそのバックアップシステムが多く備わっています。しかし、そのバックアップシステムでもカバーできなくなってくると途端に体調悪化の徴候が見られるようになります。つまり、心臓と腎臓の病気はかなり進行しないと「具合が悪い」が現れません。そのためには、健康診断が重要になってくるわけです。

心臓病になりやすい種類の動物と症状

心臓病については特にかかりやすい品種があります。犬ではキャバリアで弁膜症、超大型犬種では心筋症、猫では大型長毛種で心筋症が遺伝子レベルで心臓病にかかりやすいことが明らかになっています。飼育頭数が多いため、小型犬種でも心臓病は多いと認識しています(有病率では他犬種と差はありません)。老齢の動物だけではなく、子犬でも心雑音が聴こえることがあります。子犬の心雑音は早期に対応すれば完治することができるものも多いので、心雑音が聞こえたら、できるだけ早く対応することが重要です。対応が遅れると、死亡することもあります。

軽微な動物の変化を見過ごさないことも重要です。子犬、子猫にしてはおっとりしているというのは一つのヒントではあります。疲れやすくなった、歳をとったからでしょうか。最近咳が多い、感染症でしょうか。呼吸が早い、舌が青い、倒れた、などは心臓病のかなり進行した症状として特徴付けられます。薄い尿がたくさん出たり、水をたくさん飲むのは、内分泌疾患や腎臓の濾過機能がおちたというシグナルです。なんだかだるそう、食欲がなくなる場合も、心臓や腎臓の悪化のシグナルの場合があります。猫では特に、心臓病のごく初期の徴候は、嘔吐、食欲不振などの消化器症状から見られることが多いのです。

心雑音が聞こえたら、検査と診断について

心雑音が聞こえたら、まず心臓のどこからその雑音が聞こえているか、慎重に聞き分けます。聴診は心疾患の非常に大切な最初のステップです。そして雑音の発生源から、必要な検査を割り出して、血液検査(全身に血液を送る心臓が悪くなると様々な血液性状の異常が出てきます)、心臓バイオマーカー、心電図、血圧、レントゲン、超音波検査を実施して心臓のどこが悪いかの診断と、重症度の判断をし、適切な処方(内科療法や外科療法)を行います。

腎臓病では、猫でも犬でも老齢性に血液検査上で腎臓数値が上昇していくことで診断されます。しかし血液検査で異常と判断された時には、腎機能のおよそ80%が失われています。腎臓病を早期に診断するには、尿検査による比重測定、尿タンパク測定、腎機能検査(イヌリンクリアランス試験)などといった方法があります。腎臓病のステージによって処方は変わりますが、主に内科療法で対応していきます。

慢性病は治癒することはありませんが、痛みや体調不良を伴うことなく、病気と付き合っていける方法がいくつかあります。定期的な通院が必要にはなりますが、大切な家族との時間を楽しく快適に過ごすことができる処方を、飼育環境や生活パターンに合わせてご提案します。